
して扱わない」といったような軋轢が起こります。
従って、健康管理の素養を高め、必要なときは専門機関との連携を的確にし、外国人によく説明することが必要でしょう。
衛生習慣の基本は清潔ですが、それには掃除、洗濯、入浴、食事の清潔が大切です。
いずれも水が必要なことですが、彼らの母国は、日本と違い、水に恵まれないせいか、清潔に対する考え方が少ないと感じることがあります。
例えば、休憩時間に間食をする時に埃だらけの手で、そのまま食べるのを見ますが、これは食事前に手を洗う習慣がないためでしょう。
それに気付かせるためには、かつてわれわれも行ってきたように「手洗い励行」とか「うがい励行」などのさりげない掲示もよいと思います。
船員は大部分を船内社会で過ごすわけですから、管理職の立場にある人が情報を収集して、乗組員にさりげなく流して気付かせることが必要でしょう。
調理作業は外国人が担当している船が多いと思いますが、混乗の最初の頃は、ギャレーが汚いとか、食事が粗末で口にあわないとかいうことをよく耳にしました。

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